茜色ダイアリー

僕の日常を切り取っていきます。

2018年 今年の10曲

僕は2018年も多くの音楽と生きてきたが、その中でも特に印象に残っている曲がいくらかある。
そこで今記事では「今年の10曲」と題し、紹介していく。

対象とするのは「2018年に何かしらの媒体(CD、配信、ゲーム、アニメ等)で発表された曲」とした。
そのため、例えば2017年にゲーム上で楽曲が発表され、2018年にフル音源がCDでリリースされたといった曲は泣く泣く対象外とした。

2018年の僕の個人的流行を辿ることが出来ると考え、紹介はリリース順とする。

 

 

 

Jewelry Wonderland / Wake Up, Girls!
作詞:只野菜摘 作曲・編曲:広川恵一MONACA

Jewelry Wonderland

Jewelry Wonderland

  • I-1 Club
  • アニメ
  • ¥250
  • provided courtesy of iTunes

2018年1月31日に発売された「君とプログレス/Jewelry Wonderland」から。

僕の中では、広川恵一といえば「CRIMSON LOVERS」や「Hello my kitty」の時のギターサウンドの印象が強かったので、「こんな曲も出来るのか...!」というのが率直な感想。

サビの「Jewelry Wonderland」のメロがほんと強い。
初めて聴いた時から、ばっちり印象に残る。

昔、どこかで聴いたことがあるような気がしていたのだが、この曲少し m-flo っぽいんだと思う。
Dメロの後の間奏のエレピとか、落ちサビの「Jewelry Wonderland 綺麗ごとだけで終わらせないよ」の後ろでチェロが弾いてる「F#→F→E」って進行とかそれっぽい。

 

 

絶対零度 / 集団行動
作詞・作曲:真部脩一

絶対零度

絶対零度

  • 集団行動
  • ロック
  • ¥250
  • provided courtesy of iTunes

2018年2月7日にリリースされた集団行動の2ndアルバム「充分未来」から。

僕は「シンクロニシティーン / 相対性理論」あたりから真部節を追いかけて、「テトラッド / タルトタタン」や「上京証拠 / ハナエ」などを聴いてきたのだが、「絶対零度」は集団行動がリリースした曲の中でもかなり真部脩一らしい楽曲だと思う。

アイスコーヒーも冷める それが絶対零度
あいつ 少しは変わる? あーあ もったいないよ

ここの韻の踏み方なんてほんとに彼らしい。

ああ 正義の味方はきっと悪魔の手先
ringing phone そうリンリンと
ああ 妄想と?のキスマーク

上は「Dear My Hero / ハナエ」のサビの歌詞だが、「ringing phone そうリンリンと」あたりの韻の踏み方から、これが彼の得意技だというのがよく分かると思う。

集団行動は相対性理論タルトタタンとはまた違った色を見せている。
彼はどうしても「
相対性理論の真部」という印象を持たれがちだと思うのだが、集団行動というバンドを通じて、そのイメージからの脱却を図ってほしい。

 

 

スパークルデイズ / 百地たまて starring 伊藤彩沙
作詞:うらん 作曲:北川勝利

スパークルデイズ

スパークルデイズ

  • provided courtesy of iTunes

2018年3月14日にリリースされたスロウスタート キャラクターソングアルバム「Step by Step」から。

このアルバム、なんとROUND TABLEの北川勝利がサウンドプロデュースを行っており、スロウスタートのキャラクターソングアルバムではあるものの、彼の新譜といっても差し支えないような出来になっている。

「青い鳥 / 花澤香菜」や「マジックナンバー / 坂本真綾」のような明るい雰囲気の曲で、
サビのストリングスの「E→F→F#→G」の進行の高揚感や、2番Dメロのタイトル回収が綺麗で好き。

今回は「スパークルデイズ」を選んだが、2曲目「ストロベリーアイスクリーム」では「Let Me Be With You / ROUND TABLE featuring Nino」のようなベースラインが現れていたりと、かなり北川節を感じさせるアルバムとなっているので、彼のファンはキャラソンアルバムだと侮らずに聴いてみてほしい。

 

 

Lukewarm / さとうもか
作詞・作曲:さとうもか

Lukewarm

Lukewarm

  • さとうもか
  • J-Pop
  • ¥250
  • provided courtesy of iTunes

youtu.be
2018年3月14日にリリースされた「Lukewarm」から。

アコースティックギターとボーカルをメインに据えて歌う、という素朴な感覚が愛おしい。
サビの「恋をすると人間になっちゃうって ママの言ってたことは本当だね」という詞に見える彼女特有の世界観が、素朴な感覚をさらに加速させる。

サビ前のホールトーンスケールや、地に足がつかない浮遊感のあるコードもいい。
「東京ユウトピア通信 / lamp」なんかが好きな方はハマると思う。

 

 

ストロー / aiko
作詞:aiko 作曲:aiko 編曲:OSTER project

ストロー

ストロー

  • provided courtesy of iTunes

youtu.be

2018年5月2日にリリースされたaikoの38thシングル「ストロー」から。

「君にいいことがあるように 今日は赤いストローさしてあげる」っていう歌詞がほんと彼女らしい。
「君にいいことがあるように」っていう願掛けを日常的な行為に乗せるっていう等身大の感覚を、一文で表してしまうあたり、流石だなと思う。

なんだかんだ編曲のOSTERさんの個性も出ていて、最初のサビ終わった後のキーボードの音なんてモロOSTER projectの音なんだよなぁ......
島田昌典さんの頃ももちろん良かったけど、僕は「あたしの向こう」の頃からのポップ感も悪くないと思う。

 

 

花ざかりWeekend✿ / 4Luxury [桜守歌織、豊川風花、北上麗花馬場このみ]
作詞:唐沢美帆 作曲・編曲:新田目翔

花ざかりWeekend✿

花ざかりWeekend✿

  • provided courtesy of iTunes

2018年5月21日にミリシタに実装され、5月31日にフル配信が行われた。

泡沫サタデーナイト! / モーニング娘。'16」のような圧倒的ハロプロ臭、「それじゃあバイバイ / SURFACE」のような勢いの良さが如実に現れた1曲。
リリース時の勢いと爆発力は、今年のミリオンライブ!のリリースの中では最も高かったといっても過言ではない。


個人的には、落ちサビのラスト「It’s like a magic!! Yeah!!」の麗花さんがとても好き。
MVだと「Yeah!!」のところでは麗花さんは映っていないのに、「私はここにいるぞ!」と感じられる。
ミリオン5thでも聴いたのだが、平山笑美さんライブの時の方が間違いなく声出てて笑うしかなかった。

 

 

クレイジークレイジー一ノ瀬志希宮本フレデリカ
作詞:BNSI(MC TC) 作曲:BNSI(Taku Inoue)

クレイジークレイジー (M@STER VERSION)

クレイジークレイジー (M@STER VERSION)

  • provided courtesy of iTunes

2018年8月19日にデレステで実装され、28日にフル音源がリリースされた。

MCTC on Twitter: "曲中の静かな部分を作っていて、ビートを意識させたくはないけど拍感はキープしたい…聴こえるけど鳴っていることを意識させないクリックが欲しい…そんなわがままを叶えてくれる唯一の音、それが時計の針の音…"

上はMC TC(Taku Inoue)の11月19日の発言。
この曲でも時計の針の音が使われているのだが、彼の言う通り、時計の針の音は主に音数が少ないところで使われていて、音数が多いところでは使われていない。
そういう技術的な部分以外にも、時間の経過、つまりは物語の経過を感じさせる効果もある。
彼のそういうこだわり、好きなんだよなぁ......

ドロップもしっかり用意してあって、「わたし泣いちゃってるんだよ」の後の2小節あたりずるい。
そういうところをガチガチに組んでくるあたりも彼らしい。

僕は今年SS3Aと6thLIVEでこの曲を聴いたが、本当にサブベースの鳴りが良かった。
なので、出来ることならばライブやクラブ、もしくは低音域帯がよく鳴る音響で聴いてみてもらいたい。

 

 

秋いろツイード / Run Girls, Run!
作詞:只野菜摘 作曲・編曲:石濱 翔(MONACA

秋いろツイード

秋いろツイード

  • provided courtesy of iTunes

2018年10月31日にリリースされたRun Girls, Run!の3rdシングル「Go! Up! スターダム!」のCP曲。

イントロの二胡から、世界観見せつけてくるのずるい。
僕は「Kung-fu Empire / 猫叉Master+」でオリエンタルな雰囲気×D'n'Bは最強というのを学んでいたのにも関わらず、すぐに堕とされてしまった。

重厚なサウンドとは対照的に、歌詞が等身大の女の子なのも良い。
「ごめん 私もっときらきらとしてるものに憧れている」あたりから見える女の子像、ずるくない?

おそらく箱鳴りがめっちゃいいので、ライブなりクラブハウスなりで大音量で聴いてみたい。

 

 

花束と磁力 / TWEEDEES
作詞・作曲:沖井礼二

A Bouquet and the Magnetic Force

A Bouquet and the Magnetic Force

  • TWEEDEES
  • J-Pop
  • ¥250
  • provided courtesy of iTunes

2018年10月31日にリリースされたTWEEDEESの3rdアルバム「DELICIOUS.」から。

TWEEDEESが抱えていた課題の一つに、「ポストCymbalsとしてのTWEEDEESからの脱却」があった。
このバンドの中核を担う沖井礼二は、90年代後半から00年代前半にかけてCymbalsというバンドで活動していたのだが、このCymbals、時を経て「渋谷系」の代表的バンド(実際にはポスト渋谷系か)として扱われるようになった。つまりは、「渋谷系」を聴くうえで欠かせないバンドの一つとして扱われるようになったということだ。
そういった事情があったせいで、沖井礼二は「Cymbalsの沖井」というイメージを持たれるようになった。2015年、彼がTWEEDEESを結成した際も、彼のファンはTWEEDEESに「Cymbalsの再来」を期待したのではないかと思っているし、実際に僕自身もそう思っていた。
ただ彼自身はそう思ってはいなかったらしい。

TWEEDEESは沖井礼二のことを知らない人、清浦夏実を知らない人に届けたいという気持ちが特に強いですね。(TWEEDEES「The Sound Sounds.」インタビュー (4/4) - 音楽ナタリー 特集・インタビュー

そして、こういった思いは3rdアルバムではとても大きかった。

90年代にCymbalsというバンドでデビューした沖井というのがいてね、ソロシンガーの清浦夏実という人とバンドを組んでね……という注釈がいろいろ必要だったし、その注釈を含めて楽しむものを今までは作っていた気もするし。ヒストリーもエンタテインメントじゃないですか。それがいらない、単体としての強さがこのアルバムにはあるんじゃないかという気がすごくしていますね。(TWEEDEES「DELICIOUS.」インタビュー | 正常進化のためのあくなき戦い (3/3) - 音楽ナタリー 特集・インタビュー

おそらく、TWEEDEESというバンドは、Cymbalsというバンドが持つ圧倒的なイメージを払拭し、CymbalsではなくTWEEDEESだからこそ出来る音楽をする必要があったのだと思う。
そして、3rdアルバム「DELICIOUS.」においてようやくTWEEDEESらしい音楽、「Cymbalsの再来」から脱却した音楽が出来たのではないかと僕は思っている。

個人的には、「花束と磁力」が一番TWEEDEESらしいと思ったのでこれを選んでいるが、出来ることなら是非「DELICIOUS.」全体を通じて聴いてみてもらいたい。

 

 

人類みなセンパイ! / アズマリム
作詞:畑亜貴 作曲・編曲:まふまふ、田中秀和MONACA

人類みなセンパイ!

人類みなセンパイ!

  • アズマ リム
  • J-Pop
  • ¥250
  • provided courtesy of iTunes

Vtuber・アズマリムの初オリジナルソング。
フル音源リリースは2018年11月1日。

キズナアイの初登場から早2年、Vtuberという存在はサブカル界隈ではすっかり浸透してしまった。
そして、彼女らの中にはオリジナルソングをリリースするものも現れた。
例えばキズナアイは、Nor、Yunomi、Avec Avecといった新進気鋭のトラックメーカーを従え、「Hello,Morning」や「future base」といった曲をリリースしている。

「人類みなセンパイ!」は情報解禁時にかなり驚いた記憶がある。

このツイートを見たとき、「この3人を持ってこれるアズマリムって何者......?」と思った記憶がある。


田中秀和さんは2018年も多くの楽曲を提供しているが、個人的にはこの曲が一番彼らしい楽曲だと思う。

七彩茜 on Twitter: "めいあいへるぷゆー?あたりの秀和って感じ"

上は11月1日に僕が呟いたものだ。
今年の彼は、「めいあいへるぷゆー?」や「PUNCH☆MIND☆HAPPINESS」に代表される中毒性の高いトラックを作ることがあまり無かったので、これが聴けたのは嬉しかった。

アズマリムのVoもいい。こういう語尾が丸くなる歌い方好きなんだよな......
サビの「センパイ!」とか「はい!」とかの合いの手も好き。
てか、多分田中秀和さんもこういう声好きなんだろうなとは思う。

 

 

 

以上が、僕が選んだ2018年の「今年の10曲」だ。
本当は紹介したい曲はまだまだあるが、このあたりで終わりとさせていただく。