茜色ダイアリー

僕の日常を切り取っていきます。

2021年上半期楽曲10選

はじめに

こんにちは、七彩茜です。
2021年上半期楽曲10選、やっていきます。


楽曲の掲載順は、リリース順です。

 

選曲基準

・2021年に初めてフル音源がリリースされた曲

・同じアーティスト、コンテンツなどから2曲以上選曲しない(努力目標)

 

 

2021年上半期楽曲10選 

鹿乃 - コンパスソング

作詞:鹿乃
作曲・編曲:田中秀和 (MONACA)
収録:『コンパスソング』(2021/01/27)

コンパスソング

コンパスソング

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(Spotify)


鹿乃 7th Single『コンパスソング』より。


実は、過去の楽曲10選では、必ず田中秀和Worksから1曲取り上げている*1
例に漏れず、今年も田中秀和Worksから1曲取り上げようと思ったが、「アマカミサマ」、「LINE LOOP」など、上半期の時点で良曲が多く、選ぶのに苦労した。


そういったなかで、僕が「コンパスソング」を選んだのは、MVが公開されたときの衝撃をよく覚えているからだ。

 

 

MVが公開された頃、僕は卒論やらでなかなかに荒んでいたのだが、そんな状態でもメロディがすっと入ってきた。Bメロからの展開に心を掴まれた。
歌詞に込められたメッセージや歌声が優しくて、それでいて力強くて、なんだか救われたような気分になった。


もちろん今年の田中秀和Worksはどれも良い曲だが、もっともメッセージ性が強く、「力」がもらえるのは「コンパスソング」なのではないかと思う。

 

 

THE CHARM PARK - Sunflower

作詞・作曲・編曲:THE CHARM PARK
収録:『Bedroom Revelations』(2021/02/03)

Sunflower

Sunflower

  • provided courtesy of iTunes

(Spotify)


THE CHARM PARK 3rd full Album『Bedroom Revelations』より。


THE CHARM PARKはシンガーソングライター・Charmのソロユニット。なんとなく複数人で構成されていそうな響きだが、そうではない。T.M.Revolutionと似たような感じだろう(やっている音楽はまるで違うが...)。


アコースティックギターを基調としたサウンドは優しい印象を与えるが、曲の展開はダイナミックで、ただ優しいだけでなく、背中を預けてもいいような「大きさ」がある。


歌詞も慈愛に満ちていて、温かい。

God only knows
Just like the same old songs that resonate across my veins
I'll stay with you
Even if no one else is here
I'll be here right on the edge of the world

(訳:体中に共鳴するいつもの歌のように
僕は君と共にいるから
ここに誰一人いなくなっても
僕はこの世界の端に君のためにいるよ)


たまには、こんなゆったりとした音楽もいい。

 

 

中島愛 - ハイブリッド♡スターチス

作詞・作曲・編曲:清竜人
収録:『green diary』(2021/02/03)

ハイブリッド♡スターチス

ハイブリッド♡スターチス

  • provided courtesy of iTunes

(Spotify)


中島愛 5th Album『green diary』より。
『green diary』、M1. Over & Over の掴みから既に名盤の雰囲気がある。


彼女が、彼女にとって特別な色である「緑」をアルバムのテーマに据えたのは、このアルバムを形にして、これまでの音楽活動にひとつ区切りをつけたいという意思があったからではないだろうか。
無論、これで彼女の音楽活動が終わるわけではないが、後に振り返ったとき、このアルバムは大きな価値を持つのだと思う。


さて、「ハイブリッド♡スターチス」は清竜人が作詞・作編曲を務めていて、『green diary』のなかで一番可愛い曲だと思う。
清竜人Worksのなかでは、「堀江由衣 - 半永久的に愛してよ♡」、「千菅春香 - ジュ・ジュテーム・コミュニケーション」などが近い。
世界観は甘いが、ボーカルは甘すぎず、オトナな雰囲気だ。


『green diary』、他にも「メロンソーダ・フロート」、「粒マスタードのマーチ」など良曲が多い。まだアルバムを聴いていない人には、ぜひ M1. Over & Over から順番に聴いてもらいたい。



和氣あず未 - 恋する日常

作詞:只野菜摘
作曲・編曲:坂部剛
収録:『超革命的恋する日常』(2021/02/17)

恋する日常

恋する日常

  • provided courtesy of iTunes

(Spotify)


和氣あず未 1st Album『超革命的恋する日常』より。


アルバムの前半はこれまでのシングルのポップな雰囲気を踏襲していて、なるほどシングルの延長線上でやるんだな、と考えていたのだが、M7. Tuesday あたりからガラッと雰囲気が変わるところで、そんなに単純な構想でもないことを知らされる。


なかでも特に挑戦的だと感じたトラックが「恋する日常」。
これは1st Albumで出すような代物ではない。


サウンドはシンセとリズムトラックが主体で、ミニマル・ミュージックのようなシンプルさがある。そこに和氣あず未のボーカルが乗るのだが、それに嬉々とした表情はなく、むしろ「無」に近い。
「声」をひとつの楽器として捉えているようにも思える。これは、「声」にフィーチャーしていきたいであろう声優アーティストのリリースとしては珍しい。


これは、音楽として面白いものを求めた結果だろう。
『超革命的恋する日常』は、和氣あず未の1st Albumとしてだけではなく、音楽的な面白さを持つアルバムとしても価値がある。

 

 

yuigot - リナリアとテレパシー (feat. Such)

作詞・作曲・編曲:yuigot
収録:『Decoration.』(2021/02/23)

リナリアとテレパシー (feat. Such)

リナリアとテレパシー (feat. Such)

  • yuigot
  • ダンス
  • ¥255
  • provided courtesy of iTunes

(Spotify)


MOTTO MUSIC 1st EP『Decoration.』より。


MOTTO MUSICは「インターネットでの活動を中心とするアーティスト、クリエイターによるクラブサウンドを中心とした新しい音楽レーベル」*2


たとえば、1st EPの収録楽曲は以下の通り。

KOTONOHOUSE - My Story (feat.柚子花)
Kijibato - 魔法少女引退宣言(仮) (feat.星宮とと)
yuigot - リナリアとテレパシー (feat.Such)
Kakeru - REALITY (feat.妃苺)
Tsubusare BOZZ - Drive me crazy (feat.式部めぐり)

「Future what's」、「暴力的にカワイイ」などのパーティーに参加したことがある人にとってはお馴染みのメンバーだろう。


さて、「リナリアとテレパシー (feat. Such)」はyuigotさんの提供曲だが、なんとなくApplekid名義に近いサウンドだと感じた。
最近のリリースである「yuigot & ぷにぷに電機 - Everywhere」や「yuigot + 長谷川白紙 - 音がする」より声ネタが多く、音も鋭い。ある程度、クラブでかかることを想定しているように思える。


6月26日には、1st Album『Fortune.』をリリースしたMOTTO MUSIC。
今後の展開に注目だ。

 

 

市川雛菜 (CV. 岡崎美保) - あおぞらサイダー

作詞:秋浦智裕
作曲:小久保祐希、YUU for YOU 
編曲:YUU for YOU
収録:『THE IDOLM@STER SHINY COLORS COLORFUL FE@THERS -Sol-』(2021/03/10)

あおぞらサイダー

あおぞらサイダー

  • provided courtesy of iTunes

(サブスクはありません)


THE IDOLM@STER SHINY COLORS COLORFUL FE@THERS -Sol-』に収録されている市川雛菜のソロ曲。


相対性理論やくしまるえつこを思わせるようなポップスで、ゲームの試聴の段階で「来たな...」と思った記憶がある(雛菜が担当なので、より良く聴こえた可能性もある)。


Bメロの展開がいい。

宙に舞って跳んでみたい
広いそら 自由気ままにステップ

この部分は #IVm7-5 からの下降進行。
#IVm7-5 → IV△7 の進行がまさに「宙に舞って」いるようで美しい。


COLORFUL FE@THERSシリーズは他のソロ曲も素晴らしい。
引っ越しの前に「チョコデート・サンデー」を延々と聴いていたら、「チョコデート・サンデー」に引っ越しの荷造りのイメージがついてしまったが......

 

 

yuma yamaguchi - 潜行 (feat. 角銅真実)

作詞・作曲・編曲:yuma yamaguchi
収録:『NotAnArtist』(2021/04/07)

潜行 (feat. 角銅真実)

潜行 (feat. 角銅真実)

  • provided courtesy of iTunes

(Spotify)


yuma yamaguchi『NotAnArtist』より。


yuma yamaguchiはCMや映画などの映像音楽を手がける作曲家で、最近ではポカリスエットCM「ポカリNEO合唱」の編曲や、映画『さんかく窓の外側は夜』の劇伴を担当している。


この曲は歌詞に3つのかたまりがあり、1つのかたまりが終わるたびに「la ya la...」といったスキャットが入る構成になっている。
1つめのかたまり(今度また会えたときは~)はピアノと角銅真実のボーカルだけで構成されるが、2つめのかたまり(まぶたの奥に~)からはストリングスと管楽器の音が加わり、盛り上がりを見せる。


「孤独」に近いような寂しさと、ドラマチックで幻想的な雰囲気を兼ね備えた良曲だと思う。

 

 

諏訪ななか - コバルトの鼓動

作詞・作曲・編曲:OSTER project
収録:『コバルトの鼓動』(2021/04/21)

コバルトの鼓動

コバルトの鼓動

  • provided courtesy of iTunes

(Spotify)


諏訪ななか 1st SIngle『コバルトの鼓動』より。
1st Album『So Sweet Dolce』からそれなりにリリースがあったような感覚だが、シングルは初。


作詞・作編曲のOSTER projectの色が濃く出た曲だと思う。
速いテンポ(BPM187)のなかで目まぐるしくコードが変わるのはいかにもOSTER projectらしい構想。


それと対照的に、諏訪ななかのボーカルは抜け感があり、ストレート。
複雑な音使いやコードワークと上手くバランスが取れている。


ラブライブ!サンシャイン!! 出身の声優アーティストのなかでは、独自性も定まって、上手くいっている方だと思うので、頑張ってほしい。

 

ごいちー - 週末メリーゴーランド

作詞:SAWA
作曲・編曲:宮野弦士
収録:『週末メリーゴーランド』(2021/05/19)

週末メリーゴーランド

週末メリーゴーランド

  • ごいちー
  • J-Pop
  • ¥255
  • provided courtesy of iTunes

(Spotify)


ごいちー『週末メリーゴーランド』より。


ごいちーはアイドルグループcana÷biss(カナビス) のメンバーで、DJを担当しているらしい。アイドルグループでDJってどんなパフォーマンスをするんだろうか。


それはともかく、『週末メリーゴーランド』はなかなかの名盤。
3曲入りのEPだが、どの曲もいい。


なかでも、表題曲の「週末メリーゴーランド」は「こういうポップソングが欲しかった」と思えるような名曲。
作編曲の宮野弦士らしさが存分に出ている。ギターやドラムなどの楽器も音が良い(サビ4小節目のドラムのフィルインなんががとてもいい)。


cana÷bissの方針は分からないが、ごいちーにはこのまま、こういうポップスをやっていってもらいたい。

 

 

Erii - レースと日向とマキアート

作詞:なかむらゆめみる
作曲・編曲:森谷優里
収録:『レースと日向とマキアート』(2021/05/26)

レースと日向とマキアート

レースと日向とマキアート

  • Erii
  • J-Pop
  • ¥255
  • provided courtesy of iTunes

(Spotify)


Erii 4th Single『レースと日向とマキアート』より。
今年の声優楽曲のなかで、「これが欲しかった...」感が一番強かったと思う。


公式HPに「飾らない等身大の『今』をナチュラルに表現した1曲」*3とあるように、あくまで山崎エリイの「声」を主役にし、それに寄り添った楽曲制作を行っているように思える。
ゆったりとしたテンポの上に乗る鍵盤主体のサウンドは、ボーカルを邪魔することなく、それでいて温かい。


余談になるが、この曲のMVには、風景を映すカットや山崎エリイを後ろから写した(つまり、顔が見えない)カットがほぼ存在せず、常に彼女の顔が見えるようになっている。

 

 

これも需要に対するひとつの形か。

 

 

 


終わりだよ~


「コンパスソング」のところでも少し触れたんですが、僕は年明けあたりから卒論などで荒んでいて、2月~4月あたりはあまり音楽を聴いていない時期もありました。それもあって、今年は上半期10選を書くことが難しいと感じていましたが、どうにか書き上げることができました。


取り上げた曲のなかに、皆さんの心に残るような曲があれば幸いです。

*1:2018年は「人類みなセンパイ!」、2019年は「土曜日のフライト」、2020年は「午前0時の無力な神様」と「First Step」

*2:MOTTO MUSIC - BOOTH より引用。

*3:Erii 4th Single 「レースと日向とマキアート」リリース決定! | 山崎エリイ オフィシャルHP より引用。