茜色ダイアリー

僕の日常を切り取っていきます。

耳栓 "Crescendo Music" はクラブイベントに太刀打ちできるか?

3月2日、「ALL LIGHT! EXTRA」という音ゲークラブイベントに参加してきた。
というのも、あのkors k氏(「SigSig - kors k」「smooooch・∀・ - kors k」は知っている方も多いだろう)がゲストDJで来ることが分かっており、「これは行くしかねぇな」となったわけである。まんまと主催者の思惑に嵌っている。

ただ、問題がひとつあった。僕はクラブイベントに行ったことが無かった。
率直に言うと、クラブという場所が怖かった。
なんとなくアンダーグラウンドな雰囲気が漂っているのもそうだが、正直どういう風に立ち振る舞えばいいのかよく分からなかったのだ。
しかし、あちらもプロで、まさに僕のような人間のためにFAQを用意してくれていた。「クラブイベントって何をするの?踊れなきゃダメ?」や「クラブってちょっと怖くない?参加するのはちょっと不安...」といった質問に、(意訳すると)大丈夫だから心配せずに来いという回答が書いてあり、「それなら大丈夫か」という気分になったというわけである。

さて、このFAQには「持って行かなきゃいけないものは?準備しておいた方がいいものってあるの?」という質問もあったのだが、そこに挙げられていたものの一つに耳栓があった。
それまで耳栓といえば旅行などで使うオレンジ色のアレ(潰して耳に入れるやつ)のイメージしかなかったのだが、調べたところ、どうやら音楽ファン向けの耳栓があるらしいことが分かった。ひとえに音楽ファン向けの耳栓といっても、いろいろな種類が販売されているようだが、その中でも定番といえるのが「Crescendo Music」だ。

CRESCENDO 耳栓 ライブ用 イヤープロテクター Music

CRESCENDO 耳栓 ライブ用 イヤープロテクター Music

 

仮に大音量で聴いていられないといったことになってしまっては目も当てられない。そこで保険的な意味合いも込めて、これを買ってみることにした。

クラブイベント当日、フロアに入ってすぐに「うるせぇ!」と思うくらいには大音量だったので、実際に使ってみた。
前置きが長くなってしまったが、これから「Crescendo Music」を使ってみて分かったメリットとデメリットをまとめていく。

 

 

まずメリットとして挙げられるのは、しばらく聴いていると辛いレベルの大音量が、大音量ではあるものの聴けるレベルになることだろう。(それを売りにしている商品なので、当たり前といえば当たり前だが)
音量の下がり方としては、これ以上の音量よりも大きいと辛いというところにリミッターが設けてあり、音量が閾値を超えないようにされているイメージ。
実際に、体で振動が感じられるほどの低音が鳴っているフロアで、1時間半~2時間ほどクラブサウンドを聴いていたが、休憩のためにフロアから出た時、耳が痛い・辛いという感覚にならなかったのには驚いた。

ただ、音の聴こえ方には若干の難がある。
具体的にはくぐもった印象になり、音の解像度が落ちる。また、全ての帯域の音量が均等に下がっているかと言われるとそうでもなく、特にハイハットやスネアなどの高音域帯の音が極端に落ちるので、音のバランスが悪く感じられる。
公式HPでは「本来の音質をそのままに、安心してステージを楽しめます」と謳っているが、到底本来の音質であるとは言えない。ある程度時間が経つと、音の聴こえ方にも慣れてくるのでそういうものだと思えてくるが、つけはじめの違和感は拭えないだろう。

それから個人的に困るのが、コールなんかが入れづらい点だ。
実は、我々はなにげなく、会場に流れている音の大きさや他の人の声量などからどれくらいの声量を出せば丁度いいのかというのを判断しているわけだが、耳栓をつけていると、驚くほどこれが出来ない。
声を出さなくても問題のないライブならともかく、現場に行ってコールをせずに帰ってくるということは言語道断なので、事実上、現場では耳栓は使えないということになってしまうだろう。

 

 

さて、ここまで「Crescendo Music」のメリットとデメリットを述べてきたが、耳を守る保険として音楽ファン向けの耳栓を持っておくというのは悪いことではないと思う。「うるせぇ!」と思ったとき、こちらが能動的に防衛手段を取れるか取れないかというのは大きな違いだ。これまでのライブ参戦で耳を痛くして帰ったことがあるというような方は使用を検討してみてほしい。