茜色ダイアリー

僕の日常を切り取っていきます。

シンデレラガールズ 6thLIVE メットライフDay2 全曲レポ

はじめに

2018年11月11日に開催された「THE IDOLM@STER CINDERELLA GIRLS 6thLIVE MERRY-GO-ROUNDOME!!!」メットライフドーム公演Day2に参加した。
今回は、「全曲レポ」と題し、主に披露楽曲についての個人的感想をだらだらと述べていく。推し曲だった、一時的に記憶が飛んでいたなどの理由によって、レポが長くなったり、あるいは短くなったりすることがあるかもしれないが、予めご了承頂きたい。
それと、この記事は実に長い。
下記の目次から気になる曲だけに飛ぶことも出来るので、有効に利用してほしい。

 

個人的感想

1. イリュージョニスタ!(キャスト全員)

今回のライブの開幕曲に選ばれたのは「イリュージョニスタ!」。本曲がライブの開幕曲となるのは6thが初めてのこととなる。

個人的には開幕に作曲:田中秀和というのは卑怯だと思う。
彼は「ススメ☆オトメ ~jewel parade~」、「Star!!」、「M@GIC☆」など、デレマスにとって大きな意味を持つ曲を多く提供している。
4thSSADay2において、「Star!!」が1曲目に披露されたが、それ以来のこととなる。
地味にこのライブは本気なんだと感じた部分である。

この曲では「——Have a good night♪」という台詞の後、みんなでお辞儀をするのだが何しろ27人もいるのでその光景は壮観そのものであった。

 

2. ステップ!(原紗友里

いきなりこれやるかぁ!って思った記憶。
本田未央は「ミツボシ☆☆★」の印象が強いが、「ステップ!」も好きなのでやってくれたのは嬉しかった。
昔からそうなんだけど原紗友里さんを見ていると未央の姿が見えてくるし、ライブ2曲目だと感じさせないような貫禄のパフォーマンスは流石彼女というべきだろう。

 

3. いとしーさー♡(桜咲千依, 五十嵐裕美, 新田ひより)

予想外の選曲シリーズその1。
6thライブは、サブタイトルの ”MERRY-GO-ROUNDOME!!!” からも分かるように「遊園地」をテーマにしたライブ構成になっていた。またメットライフドーム公演Day1は「春」、Day2は「夏」というように、公演ごとに季節を振り分け、セットリストもその季節らしさを強調するものとなっていた。
上記の事情から「いとしーさー♡」が選ばれることは予想できなくもなかったが、オリジナルメンバーが一人もいなかったから、多くのプロデューサーはノーマークだったはず。

さて、まず3曲目にして2秀和というのを忘れてはならない。
MONACA好き、もっと言えば田中秀和好きとしては、彼が作曲した曲をやってくれた時点でありがたいのに、序盤から2曲もやってくれるなんてこれほどありがたいことはないし、あんなに大きなドームでIaug/bVIIなんてそうそう聴けたものではない。

次に新田ひよりさんが可愛かった。

日付変わってしまいましたが、シンデレラ6thLIVEメットライフドーム公演DAY2本当にありがとうございました(><)✨
胸いっぱいでまだ気持ちがまとまりませんが、歌鈴ちゃん、そしてプロデューサーさん!これからも一緒に歩んでください!どうぞよろしくお願いします!!!
🏰🎪🎠🎡🌈💕⛩🍌🦌🌸 pic.twitter.com/EHBhMr8WKS

— 新田ひより (@nitahiyo_yo_yo) November 11, 2018

上のツイートのように、ひよりさんの衣装はえにしの結び手がモチーフになっていた。
えにしの結び手は一時期スマホの壁紙にしていたくらいには好きなカードなので、それを再現してくれたというのが嬉しかった。
一塁側スタンドのA13後方にいたのだが、それでもあれは歌鈴ちゃんだと思えるくらい可愛かった。

あと印象的だったのはコールの多さ。
「ハイヤ ヤササ ハッハッハッハッ」をはじめとして、ずっと何かしらのコールを入れていた。
それはそれで楽しかったが。

 

4. ドレミファクトリー!(今井麻夏, 黒沢ともよ, 小市眞琴, 佐藤亜美菜, 春瀬なつみ

バカな...早すぎる...
メットライフDay2はU149組(便宜上こう呼ぶことにする)の出演が多く、櫻井桃華役の照井春佳さん以外のキャストが揃っているのもあって、「ドレミファクトリー!」は披露されるだろうと考えられていた。そして、大抵のプロデューサーはもし披露されるならライブ中盤、もしくは終盤のUO曲ゾーンだろうと考えていたのではないだろうか。少なくとも僕はそう考えていた。なぜならこの曲は俊龍作曲。いわば「約束された勝利の剣」だからだ。
だからこそ、4曲目に「ドレミファクトリー!」というのは暗に「今回のライブはやばいぞ」と言われているようなものだった。実際、後になって分かるがこのあたりはジャブでしかなかった。

個人的にはU149組はキャストが魅力的だと思う。
某アニメの言葉を借りると、U149組のキャストとアイドルのシンクロ率は異様に高い。春瀬なつみさんなんて、ステージ上だとどうあがいても薫ちゃんでしかない。
それでいて、U149組のキャストからはそれぞれの人間味を感じることもできる。結城晴役の小市眞琴さんの歌やダンスは確かに晴に寄り添ったものではあるが、それとは別に「わたし、今すごい楽しい!」という本人の思いが伝わってくる。

後々分かることだが、メットライフDay2では彼女らにスポットライトが当たることが多かった。というより、印象に残るシーンが多かったという方が適切かもしれない。
僕は、メットライフDay2には「彼女らの魅力にフィーチャーする」という側面があったのではないかと思っている。

 

5. リトルリドル(桜咲千依, 山本希望, 青木志貴, 朝井彩加, 五十嵐裕美

君も早かったね......
リトルリドルはオリジナルメンバーが揃っており、間違いなくやると言われていた曲の1つだ。

まず注目しておきたいのは3曲目からの「田中秀和俊龍睦月周平」のリレー。
ぶっちゃけ卑怯だ。曲の方向性こそ違うが、どいつもこいつも強すぎる。
序盤からこんな並びを披露できるあたり、シンデレラガールズの楽曲の層の厚さを感じずにはいられない。

分かっていたことではあるが、やはり志貴くんはかっこよかった。

 

6. メルヘンデビュー!(三宅麻理恵

予想外の選曲シリーズその2。
僕の左後方にいたデュンヌの方が思わず叫んでいたのが印象的だ。
ライブでの歌唱は4th神戸Day2(2016/09/04)以来のこととなる。

僕はミミミン!ミミミン!ウーサミン!!と大声で叫びながらも、安部菜々の、もしくは三宅麻理恵さんのカリスマをひしひしと感じていた。
正直、普段の彼女を見ていると少し不安になる。「声優アイドルを目指して、ウサミン星からやってきた永遠の17歳」というのが彼女の主張だが、特に年齢関連で墓穴を掘ってしまうことが多く、ついつい「大丈夫かよ......」などと思ってしまう。(まあ、それが彼女の魅力ではあるが)
しかし、ステージ上に立つ彼女を見るとそんな不安など簡単に払拭された。
突然聴こえてきた「そのとき空から、不思議な光が降りてきたのです」という台詞によって、会場の空気は一瞬で変化したし、曲が終わるまでの5分間、会場のプロデューサーは皆我を忘れ、ただただ彼女のパフォーマンスに魅了されていた。
それだけのポテンシャルが安部菜々にはあった。

 

7. Starry-Go-Round(キャスト全員)

今回のドーム公演に際し、10月31日にデレステに実装された新曲。
メットライフDay1において、フル初披露となった。

メットライフドームではメインステージが野球でいうセンターのポジションに設営されていた。またドーム中央とホームベースあたりにもステージが設営され、それぞれのステージは花道によって行き来が出来るようになっていた。
以下、ドーム中央にあるステージをセンターステージ、ホームベースあたりにあるステージをサブステージと呼称する。
また、1塁側スタンド・3塁側スタンドに沿ってアリーナ席を囲むようにトロッコの通り道が用意されており、曲によってはメインステージ裏、もしくはサブステージ裏からトロッコが発車するという演出が行われた。
Starry-Go-Roundでは、3つの車両が繋がったトロッコが1塁側方向と3塁側方向にそれぞれ1本発車した。1つの車両に4~5人のキャストが乗っていて、歌いながらアリーナやスタンドに手を振ってくれた。
記憶が曖昧だが、確か1塁側の方に黒沢ともよさんが来てめっちゃ手を振った覚えがある。
ロッコで本人が近づいてくるとやっぱドキドキするし、そういう体験ができるのは現地参戦のいいところだと思う。

 

8.  CoCo夏夏夏 Holiday(原紗友里, 花守ゆみり, 原優子, 安野希世乃, 春瀬なつみ

MASTER SEASONS SUMMER! からの選曲。
2回目のMC明け1発目の曲ということもあってか、ライブ全体を通して唯一のPa5人での歌唱であった。

14曲目の「Orange Sapphire」の後に3回目のMCがあったが、そこで原紗友里さんが「CoCo夏夏 Holiday」と間違えてしまうという一幕があった。それが何故かMCの中だと印象に残っている。

 

9. Twin☆くるっ★テール(山本希望, 佳村はるか

メットライフドーム公演では両日ともファミリアツイン(城ヶ崎美嘉城ヶ崎莉嘉のユニット)が揃っており、「Twin☆くるっ★テール」はSS3Aでしか披露されていないこともあってやることが予想されていた。

SS3ALVに両日参戦したこともあり、実は「Twin☆くるっ★テール」をライブで見たのは3回目なのだが、SS3Aの頃よりもだいぶ上手くなったなぁという印象があった。
ステージ上ではずっと動き回っているし、姉妹の掛け合いがテーマとなっているのでどちらかが歌うのをやめてしまうと曲が途切れてしまう。おそらく体力勝負の曲なんだろうと思う。
SS3Aの頃は必死にやってます!という感じが伝わってきていた——それはそれで見所ではある——が、今回のライブではある種の余裕まで感じられた。
さらには「姉妹で頭が当たるほどに顔を寄せ合う」というサービスまでしっかりやってくれた。

 

10. 凸凹スピードスター(花守ゆみり, 三宅麻理恵

しゅがみん(「しゅがーはぁと」こと佐藤心と「ウサミン星人」こと安部菜々のCP)もメットライフドーム公演では両日揃っており、「凸凹スピードスター」はライブ未披露であったことからやることが予想されていた。

この曲の目玉はなんといっても2番サビ終わりから始まる「しゅがみん」コールだろう。
会場のプロデューサーがBPM230で「しゅがみん!しゅがみん!」と1小節に2回、合計で26回ほどコールを入れている光景を想像してほしい。正直、なかなかに異様な光景だ。
ただ、しゅがみんならこれが許される。しゅがみんの魅力はまさにここにある。

ライブ中でも、「ほら、ベイベー!」で、あの光景が浮かんでしまったことに関しては許してほしい。

 

11. 銀のイルカと熱い風(福原綾香, 飯田友子, 今井麻夏, 小市眞琴, 洲崎綾

これもMASTER SEASONS SUMMER! からの選曲。
「銀のイルカと熱い風」はMASTER SEASONSシリーズの中では唯一5thSSAの頃からライブで披露されている曲ではあるが、ライブのテーマの一つである「夏」に寄り添った結果、披露することになったのだろう。

まずは11曲目にして2俊龍ということを強調しておきたい。
彼は一言で表すと「強いアイドルソングを作るのがめっちゃ上手い人」だ。
今回のライブで披露された2曲以外にも、「Yes! Party Time!!」、「咲いてJewel」、「Snow Wings」、「エチュードは1曲だけ」の4曲が彼によって提供されている。
作曲:俊龍が2曲も聴けるというのはなかなか珍しいことが分かっていただけただろうか。

「銀のイルカと熱い風」もまさに俊龍が作る「強いアイドルソング」だ。
今回はCo5人での披露ということもあり、余計に火力が高かった。

銀のイルカはUO曲なのか?とはいつも思っている。
ラスサビで折りたくなるのは分からなくもないが。

 

12. Virgin Love(金子真由美, 原優子)

ノーティギャルズ(向井拓海藤本里奈のユニット)もメットライフドーム公演では両日揃っており、「Virgin Love」はSS3Aでしか披露されていないこともあってやることが予想されていた。

2人で披露する楽曲の中には、サブステージから1塁側と3塁側に向けて1両ずつトロッコが発車する演出が行われるものがあった。「Virgin Love」でもその演出が行われた。
1塁側に進むトロッコには金子真由美さんが、3塁側に進むトロッコには原優子さんが乗っており、アリーナ席を挟んで向かい合い、ある種殴り合うように歌っていた。かっこよかった。

 

13. ハイファイ☆デイズ(三宅麻理恵, 佳村はるか, 今井麻夏, 黒沢ともよ, 新田ひより, 春瀬なつみ

ライブで披露するのはInitial Mess@ge Day2(2018年4月8日)以来のこととなる。
U149組のキャストが多く出演しているとはいえ、「ドレミファクトリー!」や「なつっこ音頭」が披露されることはほぼ確定していたこともあり、「ハイファイ☆デイズ」はやらないのではないかと思われていた。
だが、実際には上記の3曲に加え「in fact」や「わたぐも」も披露されており、これはU149組を応援しているプロデューサーにとっては嬉しかったことだろう。

さて、注目したいのは歌唱メンバーだ。
本来は5人で歌唱する曲なのだが、メットライフDay2ではオリジナルメンバーは3人しかいなかった。
そこで三宅麻理恵佳村はるか、新田ひよりを加えて6人での歌唱となったわけだが、これがよかった。

城ヶ崎美嘉赤城みりあの関係性が好きだというプロデューサーは多くいると思う。
だからこそ、佳村はるかさんと黒沢ともよさんが同じステージに立つというのはなかなかの衝撃だった。
キャスト全員で歌う曲以外で、彼女らが同じステージに立ったのはInitial Mess@ge Day2の「私色ギフト」以来のことであると考えると衝撃が伝わるだろうか。

あと、新田ひよりさんと春瀬なつみさんはやっぱり可愛かった。

 

14. Orange Sapphire(大橋彩香, 藍原ことみ, 金子真由美, 朝井彩加, 五十嵐裕美

予想外の選曲シリーズその3。

言っちゃ悪いが、やりすぎだ。
8曲目の「CoCo夏夏夏 Holiday」からここまでの勢いはとんでもなかった。
100m走を7本連続でやっているようなものだ。
やっと中盤に差し掛かろうかというところでこれは体力が持たない。
ついでに言えばUOだって足りない。

「Orange Sapphire」は本来Pa5人による歌唱だが、今回はCu5人での歌唱となった。
この曲はまさにパッションといった曲で、もうシンプルに強い。
そんな曲を藍原ことみさんが歌っていたのが、少し意外だった。

この曲ではプロデューサーは全員ペンラのオレンジかUOを掲げる。
その光景は「山火事」と称されたが、実際に見るとそう言われるのもよく分かった。
オレンジ一色に染まった会場は綺麗だった。

 

15. フレデリカ、猫やめるよ(髙野麻美)

STARLIGHT MASTER 15 桜の頃がリリースされることが発表された際に、「『フレデリカ、猫やめるよ』って何!?どういうことなの!?」といったプロデューサー達の叫びが散見されたことは記憶に新しい。
そして、リリースから8ヶ月、ようやくライブ初披露となった。

この曲はまさにフレデリカといった曲で、彼女の自由奔放な雰囲気を上手く表現している。
アベニュー・モードがモチーフとなった衣装を身に纏った髙野麻美さんはまさにフレデリカそのもので、そんな彼女が「フレデリカ、猫やめるよ」を歌うというのは、なかなかに破壊力が高かった。
フレデリカは日仏のハーフであり、髪の色や顔立ちなどの外見にもそれが現れているので、ビジュアルを近づいていくのにはどうしても限界がある。そんな中で、語尾の歌い方や細かい所作で「そこにフレデリカがいる」と感じさせたのは髙野麻美さんのパフォーマンスの賞賛すべきところだと思う。

21曲目の「なつっこ音頭」終了後のMCで、大橋彩香五十嵐裕美、髙野麻美の3人が登場した一幕があった。髙野麻美さん演じるフレデリカに他の二人が話しかけるのだが、フレデリカはひたすら「ニャーニャー」と言うばかりでどうしようもない、つまりは「フレデリカ、猫やめないよ」という内容のもので、会場は笑いに包まれた。

 

16. in fact(佐藤亜美菜

6thでは佐藤亜美菜さんが出演するのはこの日だけということもあり、ソロ曲披露もあるかもしれないという期待はあったが、まさか本当にやってくれるとは思っていなかった。
5th幕張Day2(2017/07/09)以来の披露となる。

この曲は照明による演出が素晴らしかった。
あえてドーム内を明るくするための照明を落とし、スポットライトと白色レーザ―、それからプロデューサー達が掲げる青のサイリウムだけが彼女を照らした。
特に白色レーザーの使い方には目を見張るものがあった。彼女はセンターステージに立っていたのだが、そのステージの端に設置されているレーザーは彼女の頭上で交わるように7.8本発射された。それは光の柱に囲まれた状態でいたいけな少女が恋の歌を歌う、というなかなかに迫力のある光景だった。

 

17. Voyage(洲崎綾

洲崎綾さんも6thでの出演はこの日だけであり、「Voyage」はライブ未披露であったのでやることが予想されていた。

3回目のMC後、「フレデリカ、猫やめるよ」から再開された本ライブは「in fact」「Voyage」という流れによってある種方向性を決められた節があった。それまでの盛り上がりから一転、ライブはまるで夏の夕暮れのようにどこか切なくなった。

メインステージに現れた洲崎綾さんは、新田美波だった。
いくらキャストを見たらアイドルの姿が見えてくるとは言っても、あそこまでナチュラルに新田美波に見えてくるとは思わなかった。

 

18. わたぐも(黒沢ともよ

黒沢ともよさんも、前の2人と同じくこの日のみの出演であり、「わたぐも」もまたライブ未披露であったのでやることが予想されていた。
その上、16曲目からのしんみりムードも相まって、会場ではVoyageを聴いている最中「そろそろ来るか......?」と考えていた記憶がある。
今回、みりあPの方と一緒にライブに参戦したのだが、イントロのピアノが流れてきた瞬間に隣で死んでいた。ただ、そうなってしまうのは僕も分かった。「わたぐも」は破壊力が高すぎる。

センターステージに現れた黒沢ともよさんは、ただただ赤城みりあを表現することに専念していたように見えた。歌声や踊り、さらにはステージ上での動きに至るまで、彼女は「11歳のいたいけな少女」であることを目標にしていた。
それはもう痛いくらいにこちらに伝わってきた。この文章を書いている最中も少し泣きそうだ。

そして何よりも、歌い上げた後の「みりあ、お姉ちゃんになったよ」という台詞は衝撃だった。
「みりあといっぱいお話したつもりで立った今回のステージ、みりあの想いがみなさまに届いていますように。」というのが黒沢ともよさん本人の談だが、結局のところ、それがどういう意図であったのかは分からない。
ただ、どういう意図であったとしても、この台詞が黒沢ともよさんと赤城みりあ、そして彼女らを応援するプロデューサーにとって大きな意味を持つことは間違いないだろう。
それをステージの上に置いてくれたことに、ステージの上で置こうと決意してくれたことに、僕は最大級の感謝をしたい。

 

19. キミのそばでずっと(立花理香, ルゥ・ティン, 新田ひより)

「わたぐも」で死んでいる僕と隣のPのことなどお構いなしに、しんみりムードはまだまだ続く。

羽衣小町(小早川紗枝塩見周子のユニット)の二人と道明寺歌鈴という和を感じさせるメンバーでの披露となり、ステージ上の光景はなかなかに凄まじいものだった。
火力が高いことでお馴染み(?)の羽衣小町の二人ではなく、新田ひよりさんがセンターというのも個人的には嬉しかった。

 

20. さよならアロハ(金子真由美, 髙野麻美, 安野希世乃

前曲から一転、少し光明が指し始めたのがこの曲である。
「さよならアロハ」はライブ未披露であり、どこかで披露されるのではないかと期待されてはいたが、この日はオリジナルメンバーは3人出演しているという微妙な状況であった。
おそらくはテーマである「夏」に寄り添った結果の選曲なのだろう。

なんと言っても安野希世乃さんがかっこよかった。
デレマスの話からは離れてしまうが、マクロスΔにおいて彼女が演じているカナメ・バッカニアの歌を聴き、彼女の歌唱力の高さ、演技の幅などに気づいた方も多いのではないだろうか。
正直なところ、「さよならアロハ」はかっこいい曲ではないが、その歌声だけで「かっこいい」と感じさせるのはまさに彼女の技量のなせる技だと思う。

 

21. なつっこ音頭(山本希望, 黒沢ともよ, 小市眞琴, 佐藤亜美菜, 春瀬なつみ

メットライフDay2ではU149組の出演が多い、という話は既に何度かしている通りである。
「なつっこ音頭」はオリジナルメンバーが5人とも揃っており、やることが予想されていた。

会場のプロデューサーにとって、おそらくこの曲は救いだったのではないだろうか。
祭りの終わりを夏の終わりと捉えるのはそれはそれで切ないことではあるが、16曲目「in fact」から続いていたしんみりとした雰囲気から決別するという意味で、ここまでふさわしいものもないだろう。

あの時だけは、メットライフドームは祭りだった。

 

22. You're stars shine on me(上坂すみれ

予想外の選曲シリーズその4。
上坂すみれさんもこの日だけの出演でありソロ曲を披露するのではないかと予想されていたが、アナスタシアはソロ曲が3曲ある関係上、何をやるかまでは分からなかった。
実に2nd(2014/11/30)ぶりの披露となる。

ただただ綺麗だった。
元々アナスタシアはまるで彼女だけが別の世界の住人かと思うくらい綺麗なのだが、それをステージ上でよく表現できたな、という感覚だった。

照明の演出も見事で、ドームの天井には星空があった。
流れ星すらも表現されていた。そういうところまでこだわるのは流石だなと感じた。

 

23. クレイジークレイジー藍原ことみ, 髙野麻美)

レイジーレイジー一ノ瀬志希宮本フレデリカのユニット)もメットライフドーム公演では両日出演しており、「クレイジークレイジー」はSS3Aでしか披露されていないこともあってやることが予想されていた。

メットライフドームにクレイジークレイジーのベースめっちゃ気持ち良く鳴ってて最高でした……あとRadio Happyは理論値出てました……

田中秀和/Hidekazu Tanaka (@MONACA_tanaka) November 10, 2018

上記のツイートはメットライフDay1終了後の田中秀和氏のもの。
これを見てそんなに鳴りがいいのかと思っていたのだが、「クレイジークレイジー」はライブ全公演の中でも特に低音の鳴りがよかった。
なかでも「わたし泣いちゃってるんだよ」の後のドロップの迫力はすごかった。
そりゃあ「おかしくなっちゃう」のも仕方がない。

 

24. Bloody Festa(桜咲千依)

予想外の選曲シリーズその5。
桜咲千依さんはメットライフドーム公演に両日出演しているが、まさかソロ曲をやるとは思っていなかった。

身体で振動が感じられるほどの低音の上に、小梅の囁くような声が説得力を持って響いた。
力強いというわけでもないのに、何故か歌声に囚われて逃れることができない、そんな声だった。

「Bloody Festa」の名のごとく赤に染まった会場は、妙に鮮明な記憶として僕の中に残っている。

 

25. 共鳴世界の存在論飯田友子, 青木志貴

青木志貴さんはこの日のみの出演であった。
「共鳴世界の存在論」やってくれないかなぁと個人的に思っていたのだが、まさか本当にやってくれるとは思っていなかった。

この曲ではサブステージから1塁側、3塁側に向けてそれぞれ1本ずつトロッコが発車した。1塁側に向かうトロッコには青木志貴さんが、3塁側に向かうトロッコには飯田友子さんが乗っていた。
アリーナ席を挟んで向かい合い、競い合うように歌う二人は最高にかっこよかった。

ラストの「——さあ、往こうか」ではデュンヌの方だけでなく男ですら黄色い歓声をあげていた。
志貴くんも王子(飯田友子さんのニックネーム)もファンの心を掴むのが上手すぎる。

 

26. 美に入り彩を穿つ(立花理香, ルゥ・ティン)

羽衣小町の二人もメットライフドーム公演では両日出演しており、「美に入り彩を穿つ」はSS3Aでしか披露されていないこともあってやることが予想されていた。

SS3Aでもこの曲は披露されたが、個別衣装での披露がここまで映えた楽曲は他に無かったのではないだろうか。
立花理香さんは華ほころびる宴をモチーフにした衣装を、ルゥ・ティンさんはうつつの華模様をモチーフにした衣装を身に纏っていた。
いやぁもう、和服特有の長い袖がほんとによく映えていたと思う。

この曲はBPM206の和ロックナンバーであるという特性上、ボーカルやダンスが見るからに難しそうであり、「ようやるわ......」と思いながらいつも見ているのだが、これもまたSS3Aの頃に比べれば一種の余裕が感じられたのは流石羽衣小町の二人と言わざるを得ない。

 

27. Rockin' Emotion(安野希世乃, 朝井彩加

予想外の選曲シリーズその6。
メットライフDay1では青木瑠璃子さんとともに「Jet to the Future」を披露した安野希世乃さんが、Day2ではソロ曲を披露することとなった。

この曲でもサブステージから1塁側、3塁側に向けてトロッコが発車した。
1塁側へ向かうトロッコには安野希世乃さんが、3塁側に向かうトロッコには朝井彩加さんが乗っていた。

ただただ、安野希世乃さんは、そして木村夏樹はかっこよかった。
ロッコはとても高性能で、走っている最中にも架台の高さを変化することができ、僕の前をトロッコが通るときにはたまたま彼女と目線の高さが一緒だった。
無論気づかれてはいないと思うが、めっちゃ必死で手を振った。

さて、この曲はいわば圧倒的な力を持つ安野希世乃さんに、朝井彩加さんが必死で食らいついていくというような様相を呈していた。
それは「私の方がロックだ!」「私の叫びを聞いてくれ!」というロックの根底にあるものをそのまま体現したものであったと言っても過言ではない。
この曲の時だけ、あの会場はロックフェスだった。

 

28. Memories(上坂すみれ, 洲崎綾

ラブライカ新田美波とアナスタシアのユニット)が揃うのはこの日だけだったので、もしかしたら「Memories」をやってくれるんじゃないかという期待はあった。
オリジナルメンバーでの歌唱は4thSSADay2(2016/10/16)以来のことである。

印象に残っているのは、上坂すみれさんの表情だ。
彼女の表情はとても真剣だった。
ラブライカとして、そしてアナスタシアとして、どういった表現をするのが正解なのか。
それにひたむきに向き合っているように、僕には見えた。

そして何より、とても綺麗だった。

 

29. Tulip(藍原ことみ, 飯田友子, 髙野麻美, 佳村はるか, ルゥ・ティン)

ついに来てしまった。
メットライフドーム公演では両日ともLiPPSが揃っていたので、Tulipをやることは予想されていた。

LiPPSはデレステ発祥のユニットの中で最も人気があるといっても過言ではない。
他を凌駕する圧倒的ビジュアル、メンバー一人一人の火力の高さ、そしてユニット曲「Tulip」によって方向づけられた大人×セクシーなアイドル像などなどが、恐ろしく高いレベルで調和している。

そんなLiPPSが全員揃い、リアルのライブで歌うとどうなるか。
無論、人が死ぬのである。

メインステージに登場したLiPPSは、1番サビ終了後にセンターステージに移動したのだが、それは移動というよりは「凱旋」であった。
あまり記憶が残っていないが、ただただ強かったといえば言いたいことは伝わるのではないかと思う。

 

30. Absolute NIne(大橋彩香, 福原綾香, 原紗友里

「Tulip」の披露後、会場はその日で一番長い静寂に包まれた。
「ん?何かあったのか?」と思うかどうかというタイミングでメインステージにスポットライトが当たる。
そこに立っていたのはニュージェネレーションズの3人だった。

「Absolute NIne」は第4回シンデレラガール総選挙記念曲であり、デレアニ26話(2016年2月に販売されたBD・DVD9巻のみに収録されている)においてはニュージェネレーションズの3人で歌っている。
それを回収したのかどうかは分からないが、ニュージェネレーションズの3人で「Absolute NIne」を歌うのは今回のライブが初めてである。

ニュージェネレーションズはアイドルマスターシンデレラガールズで最も重要なユニットだ。
デレアニにおいても、主にこの3人に視点を置いて物語が進んでいった。
そんな彼女らがメットライフDay1では「STORY」、Day2では「Absolute NIne」とシンデレラガールズにとって大きな意味のある曲を歌うのは、いわばこれまでの軌跡を振り返る作業に他ならない。

きっとナゴヤドーム公演においても彼女らの歌は大きな意味を持つ。
それを忘れないようにしたい。

 

31. ガールズ・イン・ザ・フロンティア(立花理香, 原優子, 青木志貴, 上坂すみれ, 洲崎綾

SS3Aでは両日ともオリジナルメンバー5人で披露されたが、今回はあえてオリジナルメンバーを一人も起用していない。正直なところ、僕には何故この5人が起用されているか分からないので誰か教えてほしい。

22曲目「You're stars shine on me」からここまで、ずっと盛り上がったままで走ってこれたということをまずは賞賛しなければならないだろう。
全10曲、ステージに立つアイドルのイメージや曲の雰囲気は千差万別だったが、どこかで盛り上がりに欠けることが無いというのは、簡単に出来ることではない。
改めて、シンデレラガールズの「強さ」を感じた。

 

32. Stage Bye Stage(キャスト全員)

メットライフDay2、ラストの曲に選ばれたのは「Stage Bye Stage」。
この曲はVR ZONE SHINJUKUにて行われた「THE IDOLM@STER CINDERELLA GIRLS new generations★Brilliant Party!」に向けたニュージェネレーションズの新曲としてリリースされた楽曲であるが、今回のライブではそれをキャスト全員で歌うという粋な演出を見せてくれた。

この曲はいわば、ニュージェネレーションズからの、そしてシンデレラガールズからのメッセージであり、これをラストに持ってくるのは「今までありがとう、これからもよろしくね!」という明確な意思表示に他ならない。
そんな大きなものを軽快な——kz(livetune)を思い出すような——サウンドに乗せて歌うあたりが、最高に彼女達らしいと思った。

 

33. GOIN'!!!(キャスト全員)

アンコール1曲目に選ばれたのは「GOIN'!!!」であった。
アンコールに選ばれるのは4thSSADay2以来のことである。

メインステージとセンターステージ、そしてサブステージを繋ぐ花道があるという話を7曲目「Starry-Go-Round」の時にした。
アンコールではその花道の上にアイドルが並んだ。
僕の正面には、新田ひよりさんと黒沢ともよさんが並んでいた。

正直、今更言うこともない。
この頃にはだいぶ泣いていたこともあって、涙も出てこなかった。

ただ、一つ言うとすれば、6thまで来ても彼女達は未だに進んでいる最中だということ。
GOIN'!!!」を終わりでなく、始まりと捉えられるうちはアイドルマスターシンデレラガールズは続いていくのではないかと思う。

 

34. お願い!シンデレラ(キャスト全員)

さて、お馴染みの「お願い!シンデレラ」である。

なんだかんだ、この曲のコールを入れているとデレマスのライブに来たんだなという感じがする。
BメロのPPPHなんて特に。

ステージ上のキャストは相変わらず各々好き勝手に動いていた。
たまたま目の前にいた黒沢ともよさんは「みりあジャンプ」を何度か披露したり、急にメインステージの1塁側まで走っていったり、とせわしなかった。
他にも各々いろんなことをしていたと思うが、流石に目が2個では追いきれない。

ただただ楽しかった。

 

おわりに

長々と書いてきたレポもこれで終わりとなる。
少しでも6thライブの楽しさが伝わっていれば幸いである。

このレポ、13500字強となかなかの長さになってしまった。
それでも、ここまで読んでくださった方々に感謝の意を示し、終わりとしたい。