先週の木曜、研究室に泊まるという実績を解除しました。
「sweet sweet everytime sweet」を延々リピートしながら、イマス語とかいう言語*1で演習資料を作り終え、研究室のソファーで仮眠取ってるときの虚無がやばかったです。
- sweet sweet everytime sweet - 海老名菜々(CV:影山灯)
- ハウリング - 牧野由依
- 2つの月 - やなぎなぎ
- 眠りの森 feat.ハナレグミ - 冨田ラボ
- 214 - 桜エビ~ず
sweet sweet everytime sweet - 海老名菜々(CV:影山灯)
作詞・作曲・編曲:烏屋茶房
(Spotify)
『TVアニメ「干物妹!うまるちゃん」キャラクターソング Vol.2 海老名菜々』より。
僕も22歳だからか(?)、烏屋茶房にはどうも「ジャバヲッキー・ジャバヲッカ」や「ラブレター・フロム・メランコリー」といったボカロ時代のイメージがあるのだが、「2019年 上半期10曲」にて紹介した「O-Ku-Ri-Mo-No Sunday!」やこの曲のクレジットに彼の名前があるのはなかなかに意外だった。実はキュートでポップな楽曲も彼の作風のひとつなのだろう。
作中では海老名菜々は土間タイヘイ(男主人公)に特別な感情を抱いているという設定という理由もあり、歌詞は片想いの心中を歌った甘々な内容になっている。たとえば、以下は落ちサビの歌詞である。
たいせつな、たいせつな、あなたに映る
わたしがどれだけ小さな存在でもいいの、
晴れの日も、雨の日も、あなたがいれば
それが嬉しい
引用「sweet sweet everytime sweet 海老名菜々(影山灯) - 歌詞タイム」
「Magic of Love - Perfume」の歌詞を初めて見たときに、男がこの歌詞を書くのか...という思いを抱いたことがあるが、この曲の歌詞でそれを久々に感じた。
ハウリング - 牧野由依
作詞・作曲・編曲:kz(livetune)
牧野由依 Mini Album『WILL』より。『UP!!!!』にも収録あり。
作詞・作編曲はkz(livetune)という名義になっているが、曲調はむしろlivetune時代、その中でも特に「tell your world」を思い出させる。
実は『WILL』は彼女の復帰作であった。
声優・アーティストとして活躍する牧野由依は、昨年(2017年)7月16日に「Yui Makino Live『Reset&Happiness』」のステージにて声帯から出血し、約半年間にわたり個人名義でのアーティスト活動を休止していた。
引用「牧野由依、復帰作となるミニアルバム『WILL』発売 カレンダー&写真集も - Real Sound|リアルサウンド」(一部改変)
そういった事情があったなかで、この曲は彼女の意志を最もストレートに反映した曲だと言えるだろう。
この先も響かせたくて
君と引き起こしていくのハウリング
歌手の命である「声」を失うという体験を乗り越え、これからも牧野由依は皆と共に音を紡ぐ。
2つの月 - やなぎなぎ
(Spotify)
やなぎなぎ 2nd Album『ポリオミノ』より。
アルバム名のポリオミノ(polyomino)は、複数の正方形を辺と辺でつなげた多角形のことを指す。ominoはdominoを d-(ギリシア語で "2" を表す接頭辞)と omino に分解して作った造語でドミノを構成する正方形のことを意味する。なかでも、ペントミノと呼ばれる多角形を組み合わせて6×10の長方形を作るパズルが有名(らしい)。
それぞれ形は違うし、組み合わせ方は1通りじゃない。1つの長方形を作るのが目的なのに、ブロックの組み合わせ方は自分なりでいいっていうところが面白いなと思っていて。(中略)
楽器と楽器、曲と曲、生活のシーンとシーンも組み合わせ方や見方を変えてみたら、同じ“音楽”、“生活”であっても、誰かとは違う、その人なりの何かが見えてくるんじゃないか?っていう気持ちがあったのでアルバムタイトルにしてみました。
引用「やなぎなぎ「ポリオミノ」インタビュー - 音楽ナタリー 特集・インタビュー
ポリオミノというアルバム名はいまいち何を意味しているのか分からなかったが、彼女の意図が見えてくるとなるほどな、という感じがする。
本アルバムでは、おそらくはポリオミノ的な演出の一貫として様々な作曲陣を起用している。そうとは知らずアルバムを1曲目から聴いていたのだが、この曲のサビでやたら凝ったコーラスワークが聴こえてきたので「作曲、誰だ?」とクレジットを見たら冨田恵一の名があったときの僕の気持ちを想像してみてほしい。
それはともかく、このアルバム、なかなかの名盤なので一度聴いてみてほしい。
眠りの森 feat.ハナレグミ - 冨田ラボ
(Spotify)
冨田ラボ 1st album『Shipbuilding』より。
冨田ラボは冨田恵一のセルフプロジェクトで、今までに6枚のアルバムをリリースしているが、今回は初期の『Shipbuilding』を取り上げることとする。
このアルバムがリリースされた頃、冨田恵一がキリンジのプロデュースをしていたこともあり、キリンジ的とでも表現されるようなポップの雰囲気が非常によく表れている。
「眠りの森」はサビのメロが印象的だ。
でもこうして眠りの森へ
彷徨う君はとても無防備
引用「眠りの森 冨田ラボ 歌詞情報 - うたまっぷ 歌詞無料検索」
拍の取り方やメロの高低の不安定さが、微睡んで意識がはっきりしていないさまを感覚的に描いている。このメロはまさに冨田恵一の為せる技だろう。
214 - 桜エビ~ず
作詞・作曲・編曲:sasakure.UK
(Spotify)
桜エビ~ず digital single『214』より。
僕は幻実アイソーポスあたりからsasakure.UKのファンなのだが、まさか女性アイドル業界で彼の名を見ることになるとは思わなかった。この曲もそのうちの一つである。
この曲はいわゆるバレンタイン・ソングなのだが、曲名にバレンタインやチョコといったワードを使わず、「214」としたところにセンスを感じる。
彼の作品で言えば『不謌思戯モノユカシー』の音と作風に近いので、ピンと来た方はアルバムを聴いてみてほしい。個人的には、「ピンボケ世怪平和」をおすすめする。
おわりだよ~
弊ブログで紹介した曲をまとめたプレイリストを作ったので、覗いてみてください。(Apple Musicにはない曲が多いですが...)